日産自動車や三菱自動車、三菱商事とローソンが出資する新電力のMCリテールエナジー(東京・千代田)などが、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)を活用し、電気の安い時間帯の充電を促して電力需要を分散させる実証実験をします。
9月中にもモニター利用者の募集を始めて2022年1月ごろまで実施予定。
一日のうち、電力の単価が最も安い時間帯の4時間を充電時間とし、充電前日にモニター利用者にメールなどで時間帯を通知し、その時間帯で実際に充電してもらう。その間の電気代は無料にする。

↑実証では日産「リーフ」などのEVやPHVに単価が安い時間帯に無料で充電してもらう
MCリテールエナジーが全体の枠組みを運営する。日産はネットなどを通じて、顧客にサービス内容や、EV搭載の電池を家庭用の蓄電池としても使う「V2H(ビークル・トゥー・ホーム)」の考え方などを案内する。実証実験に使われるEV「リーフ」などの車両の走行データも提供し、利用状況などの分析に生かします。三菱自は販売店でモニター募集などを実施します。
EVなどの電動車が普及すると、充電が一定の時間帯に集中して電力供給への負荷が高まる懸念があります。
この実証実験では、電力の需給動向に応じて価格を変える「ダイナミックプライシング」の実用化も探ります。